皮膚科医のQ&A ~vol.19~ 「シャンプーを選ぶ時のポイント」

みなさんにはお気に入りのシャンプーがありますか?
どのような理由から選んでいますか?
香り、使い心地、ボトルの見た目、CMが好きだから…理由はさまざまだと思います
では、ワンちゃんの場合はどうでしょうか?
以前にもお話したように、ワンちゃんの皮膚はかなりデリケートです
合わないシャンプーや刺激の強いシャンプーを使っているとどんどん皮膚はボロボロになっていきます
特に、皮膚トラブルを抱えているときは注意が必要です
そこで、今回はシャンプーを選ぶ時のポイントをお話したいと思います
シャンプーを選ぶ時は、以下の4つのポイントを大切にして下さい
①肌質の評価
乾燥肌 or 脂っぽい肌 or 汗っかき
動物の皮膚にも色々な肌質があります
また、パピー期とシニア期でも肌質は異なります
いつまでも同じシャンプーではいけませんよ
②部位と状況の評価
皆さんはいくつスキンケア製品を使ってますか?
シャンプー、ボディソープ、洗顔フォーム、ボディクリーム、フェイスローション、乳液,,,
非常に多様な製品を使い分けているのではないでしょうか(それも夏冬も使い分けて!)
皆さんが友人宅にお風呂に入る時、石鹸1つだけ渡されて
「これで全部洗って!」
と言われたらどう思いますか?
髪も肌も心も傷つくのではないでしょうか
それではワンちゃんはどうでしょう
脇の下は脂腺が多くベタベタしやすいですが、他と同じ洗浄力が弱いシャンプーでよいでしょうか?
お腹の皮膚は背中の皮膚より薄いですが、他と同じ刺激の強いシャンプーで良いでしょうか?
シャンプー後の皮膚は乾燥しやすい事が証明されていますが、保湿剤は使わなくて良いでしょうか?
「動物だから大丈夫」という訳にはいきませんよ
③環境の評価
生活する環境、食事、生活スタイル
私たちが油っこい食事を摂った翌日に顔がテカテカになるように、
ワンちゃんの肌も食事に影響を受けます
外飼い家飼い
春夏秋冬
など、シャンプーを選ぶ時に考える要因は幾つもあります
④飼い主さんの希望
飼い主さんが続けられなければ日常のスキンケアは達成できません
どんなに素晴らしいシャンプーでも、飼い主さんに匂いが拒絶されたら継続は難しいでしょう
新しいシャンプーを処方する時は、前もって匂いを嗅いでもらうなど、
飼い主さんに寄り添ったスキンケアをこころがけましょう
「動物なんだから丈夫でしょ!」
「動物にそんなにしなくても!」
と思う方もいらっしゃるかもしれません
この記事を読んでる皆様はワンちゃんをこよなく愛する方だと思います
これまで勉強する機会がなかった分野だと思うので少し難しいかもしれませんが、
これからも情報を発信していくので少しずつ学んでいきましょう!
理由があるから提案します
皆様から頂いた質問に対して、皮膚科医がお答えしていきます
疑問がある方はコメント、メッセージでお尋ね下さいませ